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卓話『今どきの子供たち』 山本信証様

林田地区委員

☆☆☆☆☆ 3月7日(水)☆☆☆☆☆  
 
松龍寺 住職 山本信証様

「他国坊主に国侍」と言う言葉があります。
会場に来て見ますと恐縮して緊張しています。
今日はお招きいただきましてありがとうございます。

4日ほど前に京都に出張にいったときの話です。京都駅の地下街のレストランで食事をしようと思いました。今日こそ美味しいものをと思いましたが、結局カレーライスになってしまいました。隣の席に子どもさんを含む外国人のご家族がいました。食事が運ばれてきますと皆さんが両手を合わせて声を出して「いただきます」と言っていました。私は非常に新鮮さを感じました。最近はファミリーレストランに行っても「いただきます」と言う言葉を聞くことがありません。身体の中に入れるのは【いただく】【食べる】【喰う】と3通りありますがやはり生き物を【いただく】料理して下さった方に感謝しながら【いただく】という気持。【食べる】というのは栄養価があるから、身体に良いから食べる。とういことで気持は表れていない。【喰う】は動物的なものです。
茨城の400人ほどの少年院で院長さんが調査をした所、96%が単なる【喰う】という生活を送っていたそうです。【いただく】という食生活を送っていた子供は皆無に近かったそうです。
先ほどの外国の親御さんに聞いてみたところ、10年前に日本に来た時に日本人が合掌をして「いただきます」といった姿がとても美しく、大切に思えた。後ほど結婚して子供が産まれた時からも日本に再度来てからも皆でそうしています。といわれました。何か外国の方に教えられたような気持です。

心の体操 今どきの子どもたちを見る目(川柳)
カラオケを歌う極楽、聞く地獄  
ベランダにアロエの見える医者の家
床屋いく、金・暇あれど髪がない 
可愛い子、旅をさせたが帰らない
物探し 探している間に物忘れ 
我が子より 目と目で話せるイヌのポチ
18番決まっているのに悩む振り 
退職金貰ったその夜に妻は逃げ
共白髪 約束したのに亭主禿  
合わぬ筈 爺さんそれ私の歯
薬より小犬が治した躁鬱病   
バーゲンのチラシを隠す弱き父   
長生きの家系と聞いて嫁拒み  
嫁いびり 止めたとたんにボケ始め
七五三 母の化粧に子はおびえ 
ボデコンをつけては見たが串団子
この様に笑い話みたいですけれど自分に当てはまる所が多いのではないでしょうか。私達の年代になると「昔はよかったなあ」といいますが昔、昔の中国の偉い方たちも「昔は良かったなあ」といっています。
夫々の時代にこれではいけないといってきていることが歴史となっています。しっかりと心眼(心の目)を開いて眺めたならば、今、自分が生かされている自分、生かされている社会、周りのことに対する虚しさが出て来ます。《刀は磨けば磨くほど光る 人間は磨けば磨くほど心の汚さが見えてくる》

「今どきの子どもたち」といいますが皆さん方が見て、聞いて充分に分かっていると思います。
子どもたちというより、子供が悪いのではなくて私達大人達の犠牲によって子供達が生かされているのではないかと思います。
人間が生活する上で、お釈迦様は四苦八苦と申しています。その中で六道の輪廻というもので日々の生活を送っています。
 地獄―「腹が立ったら鏡をみよ。地獄の鬼が只で見られる。」
今の子供達は非常にすぐに腹を立てます。自分の思い通りにならないとすぐにキレます。昔は「キレる」というと勉強させても運動させても良く出来る子だといわれました。今は・・・・・。村八分という言葉がありますが葬式と火事以外ではじいて八分でしたが今は十分になってしまいました。火事でも消防署の方に危ないから近寄るなといわれ、へたに水をかけると保険をかけてあったのに迷惑な事だといわれる。葬式は手伝わなくても全部セレモニーさんがしてくれます。この様に変わりつつあるなか子供達は切れる要因の中で、3歳頃からパソコンでゲームをして遊んでいます。皆さんはご存知でしょうか?ゲームは形あるものを滅する、殺す、亡くする、倒す、引っ込める、横へやるかとういものが80%以上です。そして人との会話が出来ない状態です。会話が分からないというのは「メール」です。暇さえあれば「メール」をしています。言葉を知らない。
 餓鬼―餓鬼の様子は目はランランと輝き、腹は妊娠十ヶ月みたいで首は針金のように細い姿をいいます。子供達はいつもお腹をすかしています。腹を満腹させるにはどうしたら良いかと手伝いをしようか何をしようかと智恵を働かせ、自主的に生きる力は蓄えているものです。しかし、今の子供達は何でも与えられ、自分から求める事が出来ない子供達です。
何かものを分ける時一挙に集まってきますが、20年前までは貰えなかった子に分けるということをしましたが、今は自分ではそんなにいらないものでも分ける事はしません。しかし、飽きてしまえばゴミ箱やそこらへんに捨ててあります。作品や参加すると参加賞を貰います。しかし、半分以上は机の中にほったらかしです。出された方には申し訳ないですけれど現状です。
 畜生―わけの分からない事をするのを畜生といいます。
今の子供たちは分からない言葉を言います。悪い事をしてどうしてこんな事をしたのだというと、「悪い事のほうが面白かった」「父さん、母さんに反省させる為にした」自分を中心に考える。自分が悪くなったのは学校が悪い、親が悪いという考え方です。
 修羅―争いの世界です。
自分の欲求を充たす為に争いをする。簡単に相手を倒そうとする。それが出来ない時拒否する。それが登校拒否などです。
 人間―私がここにいます。上には先祖がいます。下には子孫がいます。人と人の間にあるから人間である。人間としてするべきことは何だろうか。自分の祖先を尊敬し、子孫にその良さを伝えていかなければなりません。今は人、間が抜けています。「間抜け」です。一貫性に欠ける子供たち。目的がはっきりしていない、あまりにも幸せな生活にはまってしまい問題が出ています。
 天上―素晴らしい事ですが、今の子供たちは「豚もおだてりゃ木に登る」です。おだてればおだてるほど木に登りますが上ると有頂天になり落ちます。落ちるのも早いです。落ちると次のものを求めるという安易な子供達が多いです。
こういう子供達も夫々に変容しています。子供達以上に「子は親の背を見て育つ」といわれますが、親の変容ぶりは大変なものです。親がドンドン変わってまいりました。今、学校は親の対応に苦慮しています。
サルと人間の違い《 情け しつけ やり遂げる 》3本の毛の違いをしっかりと身につけ間抜けにならないように人間らしく教え育てたいと思います。

父と母 普通に書けば夫婦だが、我が家は違う婦夫
親を見りゃ この俺の将来 知れたもの
自動車を洗っている父腹が立つ子供の僕にあれほどの熱は
昔はとバカの一つ覚え我がオヤジ子供の俺と今は断絶
おばあちゃん邪魔にしている父なのに親の言うこと親孝行しろ

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